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家族信託の相談先の選び方
お知らせ
「家族信託のコンサルティング、どこに頼むべきか?」というテーマで、私の本音をお話ししたいと思います。
家族信託は、一度契約を結べば数十年続くこともある、非常に息の長い仕組みです。
それだけに、入り口でのパートナー選びは、後の人生の質を左右すると言っても過言ではありません。
少し私の立場からの「ポジショントーク」に聞こえるかもしれませんが、現場を見てきた実感を込めてお伝えします。
不動産があるなら「司法書士事務所」がスムーズ
現在、家族信託サポートを扱う事業者は多岐にわたります。
しかし、信託財産の中に「不動産」が含まれているのであれば、最初から司法書士に依頼するのが最も合理的です。
なぜなら、家族信託の実行には必ず「信託登記」がセットになるからです。
他業種にコンサルを依頼しても、最終的な登記手続きは司法書士に外注することになり、二度手間や余計なコストが発生しがちです。
余計なコストが発生しないまでも、最初の段階で費用額全体が見にくくなることもあります。
ちなみに、某大手金融機関に持ち込まれる家族信託事案の約7割は司法書士が入り口となっているというデータもあり、もっとも家族信託に取り組んでいる専門家は司法書士です。
「代表が直接担当する」小規模事務所の強み
家族信託は、単なる書類作成ではありません。
家族の歴史、資産状況、将来の不安……これら複雑に絡み合った要素を一つずつ紐解く「総合力」が求められます。
そこで注目していただきたいのが、代表司法書士が自ら担当してくれるかどうかです。
正直なところ、組織を背負っている代表と、雇用されているスタッフ司法書士では、一案件に対する「覚悟」と「サービスレベル」に差が出やすいのが現実です(スタッフ司法書士だからダメというわけではないのですが。)。
私自身の過去の事務所経営データを振り返っても、スタッフと代表では初回相談に対する受任率に格段の差がありました。
代表は自分の名前で商売をしており、失敗が許されないという緊張感を持っています。
また、大規模な事務所は広告費や人件費などの固定費が膨大であるため、その分、報酬額が高めに設定されていることも少なくありません。
最後は「フィーリング」という直感を信じる
どれだけ知識が豊富でも、最後は「この人に任せたい」という相性が大切です。
たまに、電話やメールだけで「いくらですか?」と金額のみで判断しようとする方がいらっしゃいますが、これは非常にもったいないことです。
家族信託は「想い」を形にする作業です。実際に面談をしてみて、
自分の話をじっくり聞いてくれるか
デメリットやリスクも包み隠さず話してくれるか
家族信託以外の方法も提案してくれるか
具体的に「何をどこまで」やってくれるのか明確か
これらを肌で感じる必要があります。
安くない料金を支払うのですから、担当者の人間性を含めて「納得感」がある相手を選んでください。
最後に、家族信託は、家族の未来を守るための「お守り」のようなものです。
価格の安さだけで選んで、後で「話が違う」となってしまっては本末転倒です。
信頼できるパートナーと共に、後悔のない準備を進めていきましょう。